地味だがコンパクトで役者の演技も良い佳作サスペンス。
殺しの仕事に嫌気がさしている主人公がセラピーを受ける序盤は『ガンシャイ』に似ているが、作品自体はずっとシリアスな出来。
回想シーンがいくつか挿入されているが、その見せ方がとても洒落ている。本筋にスッと入り込んでくる印象で、カットが変わった瞬間は回想と気付かない。
メチャクチャ地味だが、殺し屋家業のケジメのつけ方を過不足なく90分で描いていて鑑賞後の満足感は高かった。
一つ気になったのは、手袋を現場に捨てていく主人公。あれで足はつきませんかねぇ。