スーパーマンの映画と思ったら開幕で謎SFが始まるので面食らってしまう。アクションというよりも破壊と暴力のオンパレードなバトルシーンは最高に見応えがあるが、そこに至るまでの話の筋道が長大というか複雑というか、場面カットと回想をザッピングする力技で押し通してくるので有無を言わせぬ迫力がある。
「ファントムドライブ同士を衝突させれば」「特異点ができる」「つまりブラックホールか！」の三段活用はめちゃくちゃ笑ってしまった。監督特有の暗くてジメジメした雰囲気にスーパーマンの生真面目さが乗っかってヒーロー映画らしい爽快感が皆無でこれはこれで味がある……と言えるかもしれない。でも急に目からビーム出して止血処理してくる北極半袖男は普通に怖いと思います。
