陪審員に選ばれた12人の男が一つの部屋でひたすら被告人の有罪か無罪かを討論する映画。
久しぶりにかなりグッときた…
中盤までの、無罪主張側の意見も有罪主張側の意見もわかると感じた時、私がこの場にいたら果たして何を思いどう発言するだろうと考えてしまった。
実際に証言された内容を疑いだしたらキリがない。でも1人の命がかかっているのであればどんなに時間がかかっても慎重に審議しなければならない。
「事実を直視する」
うーん、難しい。
全員が有罪と言う中、1人無罪の可能性を追う者。その1人の意見に耳を傾ける者。有罪主張ではあるものの審議に向き合い一つ一つ確認しようとする者。無罪の可能性を考慮せず有罪主張を貫こうとする者。考えることを放棄する者。スケールの違いはあれど、集団で向き合わなくてはならないものが存在する時、こういう場面に遭遇することは少なくないと思う。
そしてこの12人が普段から集まる気の知れた集団ではない、名前も知らぬはじめまして同士であることがミソなのではないか。
社会の縮図というか、性格も価値観も人種も生活環境も異なるものが集まる集団の難しさというか、とにかく何か凄いものを観た気がする。上手く言葉にできないからムズムズする…
ラストも特別インパクトがあるわけではないのになかなか印象に残っている。
ちなみに私が観たこの作品はリメイク版らしい。
オリジナルも必ず観ると誓う。