さくらえび

肉体の悪魔のさくらえびのレビュー・感想・評価

肉体の悪魔(1986年製作の映画)
3.8
オープニング、屋根の上で突然に咆哮のような泣き声をあげる女性。群がる野次馬。目が合うジュリアとアンドレア。無関係な誰かの物語にクライマックスが訪れるのと同時に始まる2人の物語。
咆哮する女性の演技が凄まじくてとても印象的なシーンでした。

原作から大きく改変された設定。甘美な雰囲気は薄れ、情熱と狂気で彩られている。
マルーシュカ・デートルメスが惜しげも無く披露する肉体。それを享受する男。羨ましいと思うのは肉体の悪魔せいです。

難解に描かれているけど、肉体に対する精神の敗北ってところでしょうか。俺の精神は肉体に対して何度の敗北を積み重ねれば気がすむのでしょうか。