映画ケーン

キャリーの映画ケーンのレビュー・感想・評価

キャリー(2013年製作の映画)
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ブライアン・デ・パルマの『キャリー』のリメイクだが、まずクロエ・グレース・モレッツがいじめられっ子に見えない。
こっちは『キック・アス』の彼女を知っているし、何よりそもそもガタイが良い。
普通に戦って勝てるレベル。

デ・パルマ版には少なかったいじめっ子の背景を描いたのは良かった。でもまんま同じシーンがあったりってのもどうかと思う。もうバリバリのCGも使えるんだから、それならではのものを見せて欲しかった。

デ・パルマ版は主人公が悪魔の力に気付いていない状態で話が進み、最後に意図せず解放してしまうというどうしようもない悲劇なのだが、今作は主人公が途中から能力に気付き、完全に操作出来る様になっている為、最後のシーンも彼女の意思だとしか受け取れない。悪魔に乗っ取られるのではなく、悪魔を乗っ取る、というより利用する事になっている。
それが今作最大の問題点だ。

デ・パルマ版の足元にも及ばないという感じ。

あと、デ・パルマ版では暗い主人公が髪型を変えたら可愛くなるというシーンがあるが、その変化が観客にも分かる様になっている。シシー・スペイセクがガッチリハマっていた。が、今回は暗さというより、キツさ(クロエ特有の目つき)が良くも悪くも出ている。
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