ヒデ

華麗なるギャツビーのヒデのレビュー・感想・評価

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)
3.7
「パーティーでは彼の汚れた正体が取り沙汰されていた。だが彼はそこで、汚れのない夢を抱いていた」

毎晩数百人の人々を呼んで超豪華なパーティーを開く謎の大富豪・ギャツビー。ある日そこに招待された隣人・ニックが、彼の正体と豪勢な真の目的を追うミステリー。そしてその過程で生まれる二人の友情を描くブロマンス。

切ない映画でとても良かった。特に終わり方が良い。本当にギャツビーのことを理解できたのは隣人のニックだけだったという皮肉。

叶いかけた夢が目の前でガラガラと崩れていくのはなかなかに悲しい。それがピュアな目標であるぶん余計に。

登場人物が多くてまとめるの大変だったと思うけど、脚本の出来がとても良かった。


以下、セリフメモ。


「ニューヨークから戻った時はうんざりしてた。誰も彼も何もかも最低だった。ただ一人ある男を除いては…」

「あの子が生まれた時、トムとは連絡がつかなかった。女といたのかも」

「私は子供の性別を聞いた。女の子と知り、思わず泣いたわ。良かったと思った。バカに育てと願った。女の子はそれが一番。"美しきおバカさん"が」

「あらゆる階層と職業の人々が、NYのあちこちからカーニバルさながら──ギャツビー邸の扉をくぐった」

「ギャツビーが実在しないなら…なんのためのパーティーなんだ?」
「まさにそれが謎なのだよ」

「ギャツビーは戦地へ。デイジーは待ってたけど、なぜか終戦後も彼は戻らなかった。1年後トム・ブキャナンがさらっていったの」

「トムはパニックに陥っていた。自分のものと思っていた妻と愛人が、手元から消え去ろうとしていたのだ」

「"目を覚ませ"?最近では黙ってどこかの馬の骨に妻を寝取らせるのか?」

「ジェイ(ギャツビー)は求めすぎだわ。あなたを愛してる。でも過去は変えられない。彼のことも愛してる」
「…僕だけじゃなくて?」

「お前は何者だ?調べたらウルフシャイムの仲間じゃないか。こいつと奴は、薬局を買い取り密造酒を売ってる!」

「大豪邸もパーティーも洒落た服も、ウルフシャイムというギャングの隠れ蓑だ!立派な人間たちを毒牙にかけて稼いでいる!」

「黄色い車の持ち主は?」
「ジェイ・ギャツビーだ」
「マートルの間男は奴だったのかも。何も殺さなくても…」
「奴を野放しにしておいてはいかん!」

「轢いたのはデイジーなんだ。この件は僕らだけの秘密だ」

「彼女のためだった。家も、パーティーも、何もかもが」

「ジェイ!皆クズばかりだ。君だけが価値がある」

「言っておいて良かった。それが唯一の賛辞になった」

「すべてギャツビーのせいになった。"密売業者が愛人を殺す!"。新人の見出しは醜悪だった」

「トムとデイジーにはなんの思慮もなかった。誰を傷つけようと金の力に任せ、知らん顔するのだ」

「パーティにきた数百人は、誰も葬式に来なかった。デイジーからは花さえも届かなかった。ただ僕だけが、彼の死を悼んでいた」

(書いた小説のタイトルに「THE GREAT」を付け足して)『華麗なるギャツビー』
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