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華麗なるギャツビーのJIZEのレビュー・感想・評価

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)
2.3
究極の笑顔に豪勢で高貴な空間…何もかもの理想が満たされ造り込まれた華やかな表世界とその裏に潜むただならぬ表層的な虚栄の影。まさにデカプとキャリー・マリガンが黄金期のど真ん中で伸し上がっていく姿では裕福ゆえの事情を抱えた満たされない逆接の図はシニカルでもあり心中へ直接響いた。

ただ,それを映画で哀願的に表現されても立つ世界が違い過ぎて感情移入がまったくできなかった。またターンが終われば毎回デカプが語り口調で辿る道筋をなぞり続ける演出も緩急がなく途中から眠気を催してしまう。"人生の逆接"はいいんだが何か一旦リセットして世界を俯瞰できる要素が欲しかった。
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