岩ちゃん

のぼうの城の岩ちゃんのレビュー・感想・評価

のぼうの城(2012年製作の映画)
4.6
「のぼうの城」《神作》
天下豊臣2万の兵VSたった500の兵
史実に基づいた戦国エンタメ開戦!
リアルを求める歴史オタには滑稽に映るかもしれないが、娯楽作品としては収まらないハイクオリティかつハイセンスな作品
樋口真嗣と犬童一心のW監督ではあるが、樋口自身も自慢の大作であり、本領発揮!

樋口真嗣のマジ(本気)が見られる傑作だと思う。もちろん、共同監督の犬童がいたおかげで邦画の悪いクセが消えて、非常にバランスが良くなったのもある。ただ、スタッフの中には以前から樋口作品に参加していた、いわゆる「樋口組」が数多く関わっているため、ほぼ樋口作品と言ってもいいかもしれない…

樋口真嗣の圧倒的特撮力のおかげで合戦シーンや水攻めのシーンは圧巻…!
震災後でもあるため、水攻めシーンは一部がカットされてしまったらしいがそれでも充分。日本の少ない予算もあり、アクション場面は多いとは言えないが魅せることはできてる…
セットや撮影のクオリティも過去作とは桁違い

おそらく人間パートに関しては犬童監督の指揮下にあったと思うので、もちろん見られるシーンに出来上がっている。役者の演技もさすがといったところ…
犬童監督も過去作を見る限り、アクションには不向きの作風であるため、樋口真嗣を迎えていなかったら今作はダメな映画になっていた可能性もある

シンゴジラでは庵野と樋口が補い合うことで、お互いの悪いクセが中和されて傑作へと磨き上げられた…今作も同じことが言える
やはり、樋口真嗣は合作で魅せる男。そういえば平成ガメラ3部作でも同じだったな…(樋口は特撮監督だったけど)

https://weekly.ascii.jp/elem/000/002/612/2612353/

樋口自身が書いた記事にも見られるように、よっぽど自身があったんだなと思われる。ということは過去3作は自分でもダメだと気づいていたのか(気づいてなかったらもうダメだと思うけどw)
悪いのはクソ東宝でもあるが…

さあ、次は「進撃の巨人」
いろんな意味で心臓を捧げよ!
岩ちゃん

岩ちゃん