ヤスヤス

東京家族のヤスヤスのレビュー・感想・評価

東京家族(2012年製作の映画)
3.6
最近、小津安二郎の「東京物語」を観たばかりだったので、非常に興味深かった。
「東京物語」の時代から60年以上が経過し、一番変わったのは、父親像だろう。笠智衆の演じる父親には、飄々とした中にも威厳を感じたが、現代の父親にそれを求めるのは無理がある。また、日本人から佇まいの美しさが消えてしまった。
前半、橋爪功は笠智衆に、中嶋朋子は杉村春子の演技に寄せ過ぎているように感じたり、セリフも引用が多くて、言い回しの古さが気になったが、徐々に慣れた。
時代設定を上手くアレンジし、リメイクしているが、このモチーフでリメイクが可能なのも、悲しいかな本作の親世代で最後だろうと感じた。
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