JAPAN IN A DAY [ジャパン イン ア デイ]の中庭のレビュー・感想・評価

東日本大震災から一年後の3月11日を過ごす中で、人々が何にカメラを向けたのか。
一日の経過に合わせて個々の映像が繋ぎ合わされることである種の連帯を打ち出す効果もあるのだろうが(まるで主人公のような自転車のカゴに乗る小さな息子と父親のやりとりが素晴らしい)、強調されるのはむしろ埋もれっぱなしの個人史の召喚である。
被災者の自己救済の経過を、他者の視線になりきって観察することが我々には許されている。