ジョニリミラ

パフューム ある人殺しの物語のジョニリミラのレビュー・感想・評価

5.0
非常に美しい映画
まず嗅覚に注目した絵作りが面白い
生まれたシーンから強烈、異常であることを見せつけるようで惹きつけられた
魚、かえる、かえるの卵…水中まで嗅覚って及ぶの!??
怪しくて気味が悪い嗅覚の演出と
美しく甘美な嗅覚の演出が観たことがなくて、新しいものを見た時のうずうずが久しぶりに感じられた

ストーリーは主人公ジャン=バティスタ(バトュスト?)の生まれてから死ぬまでの一生。
人生の物語
この物語がただの気味の悪い、胸糞悪い、殺人ミステリーセクシュアルだけの映画と思ってはもったいない!!!
これは才能を手にしてしまったものの宿命ともいえる人生についての物語で
無垢な青年が何も与えられず、結果無垢なまま育ってしまったという苦しみと切なさを映画内では受け取れた
純粋というのは好奇心と残酷さが相まって時に非常に儚い美しさがあって
それを表現した当時23~24のベンウィショーは素晴らしい!
彼の澄んでいて高貴な雰囲気は唯一無二であることを示してますね!
途中途中で入るブラックジョーク的な小話やナレーションがクスッとできた
映像技術、美術、キャスト、ストーリー、構成
全てが私の好みでした!最高