ー天才的なド変態の話ー
ぞっとするのに美しい。気持ち悪いのに惹き付けられる。相反した感情が両立する不思議な世界。
「音」と「映像」だけで、終始「匂い」の世界を描いた作品。
汚いものを徹底的に汚く、美しい物を徹底的に美しく表現することで、色彩をより際立たせ、観るものの嗅覚をも刺激する。
画面から匂いなどしないのに、思わず鼻をつまみたくなったり、スゥーっと深く息を吸いこんでしまう程、気づけば音と映像だけで「匂い」の世界に完全に引きこまれてしまう。
主人公役ベン・ウィショー。あのセリフの少なさであの表現力は凄い。何も話さなくても、表情・仕草だけでなく、瞳が、息が、完全に異常者。
ラスト15分からが衝撃的。それまでの恐ろしい雰囲気から一変、急にファンタジーw
あれは香水というよりもっと狂気的な麻薬の様なものだったんだろう。
また何度か観たい作品。
※最初グロシーンあり