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教授とわたし、そして映画のYのレビュー・感想・評価

教授とわたし、そして映画(2010年製作の映画)
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チョン・ユミ演じるオッキがかわいすぎた。

映画の構成は、『正しい日 間違えた日』や『3人のアンヌ』に通じる、最後のオッキのセリフにもあったように、反復と差異に則っている。

ホン・サンスの映画の本質はそこにはない、と個人的には感じているのだけど、あらゆる映画においてホン・サンスは、特徴的で前衛的な構成を取ることが多くある。

反復と差異もその1つだし、『自由が丘で』で取られた時系列の入れ替えもその1つと言えるだろう。

だけどやっぱりホン・サンスの映画の1番の魅力はそこじゃなくて、登場人物たちの関係性とそこから生じる魅力的かつ心地よい会話だろう。

イ・ソンギュン演じるジングが自らの映画理論を語る場面がある。映画はテーマを見るべきではないというが、その内容を、あまり重く受け止めるべきではないと感じている。ホン・サンス映画のセリフひとつひとつに、ホン・サンスの哲学が込められているとは、考えないようにしている。
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