ゆず

マーサ、あるいはマーシー・メイのゆずのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

自給自足を目指しながらもそれができていない、山中で暮らすヒッピーみたいな若人達。しかし話が進んでみれば、パトリックを教祖としたカルト集団。虐待や犯罪をも正当化し丸め込んで洗脳していく山中での過去編と、その後遺症が顕になっていく姉夫婦との生活編、というなんとも胸糞の悪いストーリー。緊張感があって結構面白かったのに、「そこ!?」ってとこで終わっちゃって、呆気にとられたままエンドロール…。そんなぁ!この苦々しい気持ちはどこへやったらいいのよ!?

主人公の過去(あの集団に参加する以前の)についての情報が少ないのもあって、姉妹や義兄の短所にばかり目が行っちゃうのがまた胸糞悪い。主人公は明らかに恐怖を抱いてるから戻りたいとは思ってないだろうけど、もしもうちょっと鈍かったら、あそこに戻る以外の選択肢が見えなくなっちゃうんじゃないかなぁ。社会への適応とか以前に、唯一の肉親に拒否されちゃったら。

現在と過去の出来事を交互に追っていくので、最初はちょっとわかりづらいかもしれない。逃げ出して姉に連絡を取り、姉夫婦の家に転がり込むところからスタートする…ので、最初から心の準備ができていたのは幸いか。
オルセン末妹とジョン・ホークス、どちらも静かに狂ってて怖い。映像や風景が静かで綺麗だから余計ゾワゾワする。あのコミュニティ全員、気持ち悪かったなー…。
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