仕掛け絵本や箱庭、ドールハウスのように現実離れしたウェス・アンダーソン式な世界観は好きです。ノーマン・ロックウェルの絵を意識したのだそう。なるほどたしかにそんな気もする…。
ノスタルジックな雰囲気が漂う中で展開される幼いカップルの初恋物語。心がギュッとするような深みはないけど、それより独特な映像スタイルを味わう映画かな。ほのぼのとかほっこりとかはしました。
映像に加えて、シニカルなユーモア交えつつストーリーもテンポよく軽快に進行するので、あっという間にラストを迎えることができて普通に楽しむことできました。
豪華キャストもウェス・アンダーソンならではの不思議な起用法で面白かったです。
「会いたくても会えない…」とか「もう二度とあの日には戻れない…」みたいに心が締め付けられるような要素があったら終わった後の余韻まで楽しめるんだけどなー。って、ここまで安定して良質な作品出し続けてくれるともっと欲しくなってしまうものなのです。