ウェス・アンダーソンの映画は、なんとか、不器用な主人公たちが、お互いにralateし合おうともがいている様を描いているようだ、と書いているのを読んだことがあって、なるほどな、と思ったことがあるけれども、確かに、そういうナイーブな良さがある。ナイーブな主人公たちが汚されないままに成長して、どうにかこうにかrelateし合おうともがき、往々にして美しいクライマックスを迎える姿は、理想主義的だし、潔癖な感じがするし、それはそういうものとしてすごく素晴らしい。『ムーンライズ・キングダム』は初めて観た時はごちゃごちゃしててよくわからんな、と思ったけど、繰り返してみると、『小さな恋のメロディ』的な良さがあって、いい。