カズミ

シュガー・ラッシュのカズミのネタバレレビュー・内容・結末

シュガー・ラッシュ(2012年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

お菓子の家をゆうに超えたお菓子の世界。見る前は期待をしつつも、もっと子供じみた作品なのかと思っていたら、メッセージ性が割としっかりしていて驚いたことを覚えている。

ゲームキャラクターが電子の中で生き、交流をしているという発想の妙。グラフィックの違いで、異なる世界観が混在しているのがわかる。楽しい。これだけでも、もうテンションが上がる。
悪役がグループセラピーをしている描写は流石に笑ってしまったが、内情を考えるとなかなかに辛い。

与えられた役割をこなす中での理不尽に耐えられず、自分ではない何者かになりたいラルフと周りから罵倒されても自分自身になりたいヴァネロペ。
似て非なる凸凹コンビが友情を育んでいく様が本当に大好き。
不具合と言われ、爪弾きものにされても、それを個性だと捉えるヴァネロペの強さと、それに感化され、嫌いだった自分を受け入れるラルフに触発される。

後半の展開は割と予想外で、初見のときは素直に驚きの連続だったが、キャンディ大王の正体に気づけなかったのが未だに悔しい。あんなにしっかりフラグ立っていたし、フォルムもほぼ一緒なのに。
それにしても、溶岩ビーコンはグッジョブすぎる。

基本、気分次第で原語も吹き替えも見るたちですが、この作品に限って言えばヴァネロペちゃんの愛らしさが突き抜けているので吹き替え版をオススメします。そして安定の山ちゃん。
甘すぎるほど可愛い世界の中で、ちゃんとした苦味も描く、テンポのよいコメディアニメでした。
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