ハニルくん

EVA エヴァのハニルくんのネタバレレビュー・内容・結末

EVA エヴァ(2011年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

スペインのSF映画。「目を閉じると何が見える?」――これは『ラピュタ』なら「バルス」と同じような言葉であり、この映画の世界であらゆるロボットをリセットしてすべての記憶を消してしまい初期化してしまう命令であった。主人公のアレックスはロボットの心を組み立てるAI工学者。一種の感情の素材のようなものを連結して心をつくり上げるというプロジェクトの権威である。彼はそれを共に研究した女性と恋に落ちるが、すべてを捨てて逃げ出してしまう。それから10年が過ぎてもう一度未完のそのプロジェクトのために故郷に呼ばれる。すでに恋人は自らの弟と結婚して10歳ほどの娘エバもいた。アレックスはエバを町に戻ったすぐの道で見かけて興味を持ち、自らのロボットの心組み立てのモデルにしたいと思うが、弟の家に行ってみるとそれが自らの姪であったということを知る。

ネタばれ①…エバはしかし、弟よりも自分に似ている。研究所から自らの家に派遣された召使ロボットも、エバがアレックスに似ているという。エバも自分がその伯父であるアレックスの娘であると思っていて、何とか母とアレックスを結び付けようとする。しかし、母とアレックスがもう一度仲を取り戻そうとしているところを覗き見ていたエバが母親の口から恐るべき真実を知る。その真実とは……自らは実はアレックスが10年前に投げ出したプロジェクトを母が受け継いで完成させたロボットであるということであった。衝撃を受けるエバ。エバという名前は創造された女の子の意味であったのだ。しかし、ここで疑問。どうやって自分がロボットであるということを知らずに生きられるのだろうか。エバは人間と同じようにご飯も食べ、排泄もするということになる。あらゆる五感も感じている。それはもはや人間を作ったということに等しい。そんなことあるかいな。

ネタばれ②…エバはショックのあまり、自分を救おうとする母を押してしまい、それで母は崖から落ちて亡くなってしまう。エバは失敗作とされてしまい、アレックスの上司は責任を取ってエバを壊さなければならないという。アレックスはそれは自分にやらせてくれという。エバは自分は善い子になりたいので、私を直してほしいといって、研究所のベッドに横たわる。

ネタばれ③…しかし、彼の表情を読み取ったエバは「あなたは私を直さない気なのね?」という。そして、アレックスはエバを抱きしめながら「目を閉じると何が見える?」という。