けちゃっぷ

クロスファイアー・ハリケーンのけちゃっぷのレビュー・感想・評価

3.9
ブルースに魅せられ、60年代のロックムーブメントを作り、その後のガレージロックと呼ばれる人達を創り出したローリング・ストーンズのメンバーの軌跡の話。
ビートルズとは対極の、ライバルと呼ばれるに至った経緯や、アルバムの発売日をビートルズと被せるなどの挑戦的な部分の反面、心の弱さなども露呈している、かなり当時のリアルに迫った作品になっている。

なによりも社会的背景の裏側を皮肉った内容が面白い。
反骨精神むき出しのローリング・ストーンズに対して、そのファンはそれを夢見ている正社員たち。

自分には出せないような心の潜在的な部分を埋めてくれる存在として、ローリング・ストーンズに発狂する人達。

自分もローリング・ストーンズ自体とても好きなバンドだけに、多少心がやられる部分も。
その反面、自分に正直な彼らに対して希望を見出して、活気をもらえるいい映画。

ミックジャガーの心の揺れ具合などが非常にリアルで、見所のひとつでもある。

こういうロックバンドのドキュメンタリー映画というのは、人生体験として非常に大好きです。
けちゃっぷ

けちゃっぷ