何もかもが究極的

ブラック・ジャックの何もかもが究極的のレビュー・感想・評価

ブラック・ジャック(1996年製作の映画)
3.7
原作にもありそうな手塚チックなストーリーだが、絵は劇画調で何処と無くマネキンじみた不気味な印象を受ける。医療や科学で人の体をいじる行為は、素人にとってはグロテスクで非日常的な印象を受ける。それを絵で表現したのだろう。
映画は役者とストーリーだと語る人は多いが、それであれば演劇で事足りる。
そこに映像表現を加えることで、雰囲気を作ることができる。それは人が直感的に感じる、警戒心や食欲、性欲、好奇心を擽る。
この映画では、絵で人の動物的な直感に「これは不気味だぞ!警戒してみろ!」訴えかけてくる。
これこそが映像の醍醐味だ。

前述した役者とストーリーだのと、自分の理論を人に押し売りする連中は、自分のわかっている範囲でしか物事が見えていない。その視野の狭さに対する自己弁護として他人の指示という名の慰めを求めようとする。バカな連中だ。