「いのちは、自分自身だけでは完結できないように作られているらしい」
「あなたの栓はどこ?」
最初から最後まで、ずっと寂しい映画だった。
寂しさ、やるせなさ、悲しさ、諦め、苛立ち、そんなものたちをぎゅっとつめこんだような。
中身が空気のラブドールと、寂しさを抱えた空っぽな人間はすごく似ているのかもしれない。
ペ・ドゥナの外見やカタコトがドールにマッチしてて、唯一無二の世界観。
ラムネ瓶、モビール、息を吹き込む音、いろんな音が綺麗で印象的。
大きな動きはないのに見入ってしまって、あっという間の2時間だった。
是枝監督の映画の中で一番好きかも。
純一は、心のどこかで空っぽな自分をだれかに終わらせて欲しいと思っていたのかな。