さーやorべりす

空気人形のさーやorべりすのレビュー・感想・評価

空気人形(2009年製作の映画)
3.5
心が芽生えてしまったラブドールの映画と思ってたけど想像以上に切ない映画だった
是枝監督にかかればラブドールもこんな描写になるのか
ペ・ドゥナの体に口を近づけ息を吹き続け空気を入れこむのがもはや本当にラブドールが「空気人形」であると思えた

性欲処理のために生まれてきた人形なのだと行為後に自らのまたからカップのようなものを取り出し自分で洗う人形の描写はきつすぎる…
これが性風俗でリアルな人間だとしてもきつい

自分にセックス以外の星とか見せてくれた男はすごく優しそうなのにあんなになったし
性欲処理にしか使わない男は本当は悲しそうだった

代替え品と作品説明にもあるが代替え品だろうがなんだろうが人間って愛着わく人はわくんだよ
それが本当の愛か聞かれたらわからないけど自分に良いように言ってくる男の人が意外と相手にする時間が馬鹿馬鹿しいこともあるだろうし逆に乱雑に扱ってくるようなやつに愛があることだってあるだろう
性欲処理代替え品と自覚しようがそれでしか生きていけない、「好きにしていいよ」なんて言ってしまう子がいたりするんじゃないだろうかと思うとまたリアルすぎて悲しかった

自分を大切になんて簡単に人は言うけど自分はなんのために存在するんだろうとか考えだしたら虚無るのなんて当たり前にあるんだから誰かに必要とされるのが誰かの代わりでもそれだけで生きていける人だって存在するんじゃないかな悲しいけど