
高校生の朋之は、テキヤの一家で暮らしている。実の息子に思いをはせる父親の芳男を先頭に、家族は行く当ての無い人々が寄り集まって作った疑似家族であり、それぞれが清算しきれない過去を背負っていた。そこに、身寄りの無い千里が家族に加わるが、突然の家の取り壊しにより家そのものが無くなってしまう。帰る場所を失った家族はそれぞれの行き先を見つけるためトラックで巡業の旅に出る。旅先での出会い、新しい経験を通して、一度は収束するかに見えた家族だったが、今までやり過ごしてきた問題にそれぞれ直面していく。朋之は手遅れになってしまったものを取り戻すため、走り始める。
幻のミュージシャン、エクスネ・ケディが消息を絶った1974年から半世紀経った2018年にこの物語は始まる。エクスネの熱烈なファンである⼥⼦⾼⽣イブキと少年ジュンは、その⾳楽に導かれるように…
>>続きを読む東日本大震災から10年。岩手県陸前高田市にひっそりと佇む森の小舎(もりのこや)。 大切な人を亡くし、悲しみを抱えた人々からの手紙を受け取り続ける「漂流ポスト3.11」。