爆裂BOX

チキン・オブ・ザ・デッド 悪魔の毒々バリューセットの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

5.0
あのお下劣Z級おバカ作品多数手がける独立系映画製作会社トロマ社が「悪魔の毒々モンスター/新世紀絶叫バトル」以来6年ぶりに手掛けるお下劣ホラーコメディです。
恋人ウェンディをレズビアンの活動家に寝取られた冴えない眼鏡青年アービーは半ばやけ気味に地元に建てられたフライドチキンチェーン店に就職するも、先住民トロマホーク族の聖なる墓地を潰して建てたことから呪われてしまい、商品のチキンを食べた客たちはニワトリゾンビチキン・デッドと化してしまうというストーリーです。
一応、主人公の青年が成長して恋人の愛を取り戻すという青春ストーリーが軸になってはいますが、そこはトロマだけあって全編お下劣描写と汚らしいゴア描写に満ちたブレる事ないZ級ゴミ映画スピリット貫かれた作風になっています。
墓場でセッ〇スしてる男女が地面から出たゾンビの手に撫でまわされるけど殺されずに実は主人公達で、斧もってそれ覗いてた変質者のオッサンがケツから腕突っ込まれて殺されるという冒頭からして飛ばしてます。
前半は主人公がチキン店に就職してあれやこれやの日々がミュージカルとして描かれていきますが、このミュージカルが長い長い。一曲が結構長いですね。前半は謎の脈打つ卵喰ったデブ客が腹壊してトイレで下痢便噴射してトイレ糞まみれにしたりする(その後皮むけて本人は「痩せた!」と喜んでたけど)お下劣描写や、主人公の妄想の中でヒロインとレズ恋人がエッチしたり、ミュージカルの中で意味なくヒロインや女子たちがオッパイさらけ出す描写が中心になっています。人種差別ネタや同性愛ネタなどの危険なネタも相変わらず盛り込んでいきますし、食品添加物やジャンクフードを批判するような社会派なネタも結構盛り込まれてますけど、まあ、真剣に訴えてはいないだろうな(笑)
主人公とヒロインはじめ、活動家(実は裏あり)のレズビアン、祖母の金で店建てた黒人店長や興奮すると自爆したくなるアラブ女子、チェーン店のオーナーの将軍、ユダヤ人嫌いで獣●好きのアホ店員にミートグラインダーの肉にザー〇ンかけようとする店員とみんな個性的でキャラ立っててもれなく全員バカです(笑)本当にまともな人一人も出てこない(笑)
トロマ総帥ロイド・カウフマンも主人公の未来の姿で登場しており、お世辞にも上手いとは言えないダンスと歌とTバック姿でケツ披露してます。
上記のザー〇ンかけようとしてた店員がそのままミートグラインダーに落下してミンチになってキッチンが血塗れになる辺りからスプラッター度に拍車がかかってきます。ちなみにその店員ハンバーガーになって大活躍します(笑)
チキンを食べた客や店員がチキン・デッドになってからは肉切り包丁で腕や足切断して更にその足を輪切りにしたり、「死霊のえじき」ばりにハラワタ引き摺り出したり顔の肉剥したり、スライサーで顔削いだり脊髄付きで首引き摺り出したりと汚らしいゴア描写盛沢山でどんどん盛り上がってきます。この血塗れだけど陰惨にはならない地獄絵図っぷりは素晴らしいですね。
チキン・デッドの鶏のとさかや口ばしがついた姿もユーモラスですね。ラスボスっぽいデカイニワトリモンスターもいい味出してた。主人公達が告白始めたら空気読んで待ってたり(笑)
解決法聞いても主人公バカだから全然理解してなかったり、そうかと思えばヒロインが何時の間にか解決したりと最後の展開も無茶苦茶ですね。終盤合流する少女がミュージカルシーンでノリノリなの可愛らしかった。アラブ系の子はずっとキルト着てて脱いだら可愛いんだろうなと思ったらやっぱりね(笑)
ラストのオチも漫☆画太郎先生みたいでしかも映像使い回しだし(笑)
見事に変わらないZ級スピリット貫かれた傑作でトロマ最高(最低)!です。勿論他人にはオススメは到底できません(笑)