アメリカが、9.11の後、ビン・ラディンを殺害するまでの軌跡を描いた作品。実話とは書かれておらず、関係者から聴取した内容に基づいて作られているとのことなので、何処まで事実かは分からないが、とてもリアリティを感じる作りだった。
解決まで約10年、地道な捜査の積み重ね、それでもビン・ラディンには辿りつかない焦りと苛立ち、でもテロは続く怒りがよく伝わる。そしてクライマックスのビン・ラディンの隠れ家への突入作戦の決行、手に汗握る臨場感で見応えあり。ミッション完了し基地に帰還した時は一緒に安堵の吐息をついたくらい。
この長期間にわたる作戦の裏には一人の女性CIA捜査官の姿が。上層部は自分の保身に走りがちで観ていてイライラするところがあるが、彼女一人は真剣に向き合い執念を持って戦い続けてきた。彼女なしにはこの事件の解決をみなかったのではなかろうか。