エンペドクレス

未来への迷宮のエンペドクレスのネタバレレビュー・内容・結末

未来への迷宮(1935年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

有楽町朝日ホール以来2回目の観賞。
前回は静かなシーンでうとうとしながら観ていたが今回は全部集中して観た!!
 謎映画だった…。ソ連の映画なので例によって党員たるものは何かについての講釈が多く、敵対関係がぼやっとするのも社会主義国たる由縁かも知れない。
 やたら目につく場所を盗んでのロケ地のロングショットとセット内のバストショットの切り返しはさすがにくどい。流行りだったのか。夢のシーンの派手なセットの作り込みが尋常じゃない。そのカットのためにそこまでやる?と思わずにいられない。フォトジェニックなカメラと相反するダイナミックな縦構図の移動撮影は、背景のスポーツする群衆の一体感と手前の個性豊かな主要キャラクターが個の連帯というイメージすらさせる。
 スターリン似の男が妻を奪われ、ファシズム的な社会主義者が家を追われるこの話は一体何のメタファーだったのか。知識ある若者の台頭を鼓舞しようという事だったのだろうか。
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