YuukiImazu

ナインハーフのYuukiImazuのレビュー・感想・評価

ナインハーフ(1985年製作の映画)
3.0
ナインハーフしちゃった。K・ベイシンガーがニヤけ顏のイケメン、M・ロークにビビビッときて、、。官能的な大人のラブ・ストーリー。

ベイシンガーの恍惚の表情や美しい女体が艶かしく、色気が濃厚。目隠し+氷を使っての愛撫、そして“蜜”でヌルヌルの唇と唇が重なり合う。ごくり、、。まぁ、ごくりと生唾飲みましたが、思ったより全然エロくない。ところが、ライティングやカメラワークが扇情的で、官能的なムードがよく表現されていて、行為よりも映像にエロスを感じましたね。

ごく普通の女性が、アブノーマルな、倒錯の世界に溺れていく。そこには、成熟した大人なら感じるのかな、輝きを失い、人生や現実に対する自身の存在の希薄さや物足りなさが浮かび上がるような。光り輝く夜の街、雨降りの夜の街、どれもこれも性的な意味合いを多分に匂わせつつ、大都会で生きる人間の虚しさを感じちゃったりもしましたよ。

建設的でない男女の関係に、生的なエネルギーは感じないけれど(性的エネルギーはビンビンですけどね。)、田舎でひっそり暮らす画家のじいちゃんは“生きて”ましたねぇ。
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