風立ちぬのazitarouのレビュー・感想・評価

全編通して執着心すら感じるほどの異常なアニメーションで殴りかかってくる最高の映画。夢を追う青年も、老い先短い妻も、夢の景色も、地震でめちゃくちゃな街も、冷徹なドイツ爆撃機も、油まみれの甲板も、風を受けて舞い上がる紙飛行機も、その全てが美しい。そして空を飛ぶ飛行機。理想とか願望とかご都合主義とかそういう話ではない。生きねば。