ラッキーJUN

風立ちぬのラッキーJUNのレビュー・感想・評価

風立ちぬ(2013年製作の映画)
4.5
ジブリ映画の中で一番です。
当時映画館で見ましたが金ローで再鑑賞。


二郎の美しい飛行機を作りたいというまっすぐな心。
夢に向かって邁進する姿に心が震えます。

庵野監督は確かに棒読みがちですが、朴訥な二郎にはぴったり。
ジブリのキャラっぽい優しい声です。
庵野監督の性格からしても、これ以上ない人選だったと思います。


ジブリながらの素晴らしい表現がいくつも。
夢から覚めた時のぼやけた視界。
風を切って飛び回る飛行機。
ビン底のド近眼メガネの表現がどの場面でも貫かれていて、さすがだと思いました。

劇伴の音も常に素晴らしいです。
弦楽器が響き渡り
画面を見なくても十二分に楽しめます。


そして、菜穂子との逢瀬、意を決したわずかな時間のささやかな幸せ。
後半は失われてしまう美しさが画面いっぱいに詰まっていて、何度も胸が詰まります。


最後に待つカプローニ。
零戦を見る眼が二郎と対照的でした。

"やあ日本の少年。君の10年はどうだったかね?"
ラッキーJUN

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