TakayukiMonji

風立ちぬのTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

風立ちぬ(2013年製作の映画)
4.2
もう公開から10年経ってた。後回しになってたこちらを新作公開前に鑑賞。
新作鑑賞直前(まさに劇場で書いてる)にレビューをまとめた。

いやぁ、もっと早く観ておけばよかった。すごいよかった。宮崎駿が辿り着いた映像詩。凄まじい完成度に度肝を抜かれた。散々、人間社会を暗喩的に取り上げて、ファンタジーを描いてきた監督の到達点か。堀辰雄であり、堀越二郎である主人公に、色々な人生が投影されているような感じがした。深みのある、とても文学的な作品。愛と喪失と夢。とりわけ、自分的には愛の物語として、琴線に触れるものがあった。こんな人間的な物語かぁ。ただ生きること、前に進むこと。多くは語らない物語。ものすごく丁寧な映像。

庵野監督の声がはじめ違和感しかなかったのに、ものすごく馴染む。びっくりするくらい馴染んでいた。

たぶん、もう少し何度か向き合っていく作品としておきたい。

さて、「君たちはどう生きるのか」が始まる。コロナを超えて、10年後の宮崎監督は何を描くのか。
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