かぐや姫も人間なんだ……たぶん。
中学の教科書で学んだ竹取物語の文章上の無機質なかぐや姫、その内面についてあまり想像を働かせたことはなかった。
映画の中の彼女は一人の女の子として、悩み、考え、精一杯生きていた。竹取物語は実際ありえない不思議なおとぎ話だけど、今作は共感できる部分も多くて、より身近にかぐや姫という存在を感じ考えさせられた。
親の期待や希望を裏切りたくはないけど、自分に偽りなく自由に生きたい。そんな葛藤の末に待ち受けるあの有名な結末があまりにも切ない。
独特な作画は好みじゃないし、知ってる話なので少々退屈、でも決してそれだけではない何かがあった。一見の価値あり。
