深い愛を見れます。
ボケますけどよろしく(日本のドキュメンタリー映画)が大好きで、本作を見ながら、ボケます見たことを思い出しました。
テーマは同じ。
人の終わり。誰しもが向かう道なはずなのに、意外にそうなるまで目にしない世界の話。
かくも人生は長い。
作中のおばあちゃんが口にするセリフ。
本当に人生は長い。その終わりを描いた作品に共通するのは、観ている人により、伝わる感情、解釈が様々になる、ということ。
本作を見て、ラブストーリーに感じる人もいれば、ヒューマンドラマや、老老介護という社会問題を描いているように感じる人もいるはず。愛情、哀惜、恐怖、感動…。
人の生きた道のりには、本当に様々な側面と、その時々で湧いてくる感情があって…。画面を見ながら、湧いてくる感情をあるがままに受け入れさせられる、そんな力を持った名作と思います。
ひとつだけ思ったのは、メタファー的演出が多いこと。そのカット、普通ならもっと短くしたりするよね、と思う場面がたくさん出てきたのです。ただ、一般作ならそれが邪魔になるところが今作はそれがとても効果的で、作品の芯をしっかり支えていたように感じました。
「説明しません。それぞれが感じてください。」のように。
さすがパルムドールです。
未見の人はぜひ、です。