愛、アムールの作品情報・感想・評価

愛、アムール2012年製作の映画)

Amour

上映日:2013年03月09日

製作国:

上映時間:127分

ジャンル:

3.9

「愛、アムール」に投稿された感想・評価

lente

lenteの感想・評価

4.0
極北の風景を支えるロマンティシズム
ミヒャエル・ハネケ
2/3

もう10年以上前の報道になるかと思うのですが、この映画を振り返るたびに日本で老夫婦が焼却炉に入り自死したニュースを抱き合わせるように僕は思い出すことになります。妻の介護に限界を感じた夫が残した遺書の書き出しは「今日僕たちは旅立とうと思う」でした。

どれほどの苦しみだったかは分からない(としか言ってはいけないと思うことは最低限の節度だろうと思います)のですが、青く澄んだ空を思わせる妻へのその思いに僕はひそやかに憧れもしました。

だから(とはいえ)ミヒャエル・ハネケによるこの作品に流れる本質は、リアリズムではなくむしろロマンティシズムのように思います。こんなふうに添い遂げることもまた、夫婦のあり方として1つの美しい完成を見るような思いがします。周囲から見て幸福そうに見えることと、内的に何かを完成させることとは、真逆の道をいくことは間違いなくあるはずです。

映画の中で演奏されるシューベルトは、白昼夢のような生の中に深淵を覗き込むような死の予感を響かせた作曲家(作品に少し顔を出すアレクサンドル・タローは、たいへん知的なアプローチで演奏活動しているフランス人ピアニスト)。即興曲作品90-3は21年前の結婚式で妻に弾いて贈ったこともあり、僕にとっては思い入れの深い曲です。

そしてつい先日まで、僕は日本で報道された夫婦や本作の夫婦を理想のように思っていたところがあります。しかしながらある年齢を過ぎてからは、僕は妻への信頼を失いつつあります。浮ついた言葉で言い表すなら22年間に渡って僕は彼女のことを変わることなく(もしくは変わりながら)愛し続けてきましたし、23年目を迎えたこれからもそうするだろうと思います。けれど愛することと信じることはまた少し異なります。

たぶん僕が持続させてきた愛の強さと深さによって、彼女の人としての器を追い越してしまった。この感覚は分からない人には決して分からないでしょうし、分からない人と僕が何かを分かち合うことは本質的に不可能だろうとさえ思います。僕はその孤独に耐えていく準備をしなければならない。
ヨーダ

ヨーダの感想・評価

4.0
ハネケなあ、ほんと
いってしまったんだ、これすらも愛ならどうしろってんだい
椅子、シンクの花びら、食事
chloe

chloeの感想・評価

3.4
泣くのを覚悟して見たけど
そんな感情になることはなく、
ただ淡々と見ることができました。
あのシーンは何を意図していたんだろう?と
理解できなかった部分もあったので解説を何件か読みました。
見終わってからいろいろと考えてしまう作品でした。

一貫して愛、愛、愛。
理想の夫婦のかたちってこういうことだよね。
Haru

Haruの感想・評価

-

まだ共感の域にはないけど
いずれ共感できる日が来るかもしれない
そんなよく分からない気持ちになった
あえてセリフがないシーンが続くと
画面に引き込まれてしまう
最後の20分くらいの雰囲気は凄いな

2022-100
まる

まるの感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

終盤の「とても楽しかった」にやられた。老人の話に弱いのでかなり心にきた。
正直、なんて書けばいいか分からない。

皆様のレビューを読ませて頂きましたが、私はそこまで行けなかった。

私にはよくわからない。

わかりたくないのかもしれない。
ROSA

ROSAの感想・評価

-
"とても長い… とても… 楽しかった"

そっと手を重ねればわかりあえる
思いが通じたその時を最後にしたかったんだよね きっと

シューベルト即興曲第1番の切ない旋律


エマニュエル・リヴァってなんて美しい
鯱

鯱の感想・評価

4.8
 アンヌの笑い声が凄く良かった。愛って難しいな。

 二回目に鳩が入ってくるシーンが一番すごかった。あれがあるのと無いのでは話の深みが違う。あのときの気持ちを表すのにあの表現を選んだのあまりに最適解。
靉靆

靉靆の感想・評価

4.5
苦しい、とにかく苦しい。だけど二人の間には絶対的な愛があったことだけは分かる。

何事も突然にやってくるものであり、どうしたって受け入れなければならない。

交わした約束をしっかりと守るところ、どんなに変わり果てようとちゃんと会話するところ。家族に助けを求めるでもなく、ずっと二人で居るところに、二人なりの愛情と強さを感じ取りました。

淡々と描かれる苦しさ辛さもあるけれど、それ以上にどこか温かいものもちゃんと存在していると思う。

最後、ちゃんと再会できて良かったです。
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