愛、アムールの作品情報・感想・評価・動画配信

愛、アムール2012年製作の映画)

Amour

上映日:2013年03月09日

製作国:

上映時間:127分

ジャンル:

3.9

「愛、アムール」に投稿された感想・評価

あにま

あにまの感想・評価

4.5
417作品目。レビュー570作品目。
『愛、アムール』
 監督:ミヒャエル・ハネケ
 主演:ジャン=ルイ・トランティニャン
 興行収入:$19.785.660
 製作費:$8.900.000
パリ在住の80代の夫婦ジョルジュとアンヌ。共に音楽教師で娘はミュージシャンとして活躍していた。ある日、教え子が開くコンサートに出向いていた二人だが、そこでアンヌが病で倒れてしまう。かろうじて死だけは免れたものの、右半身麻痺という重い後遺症が残ってしまう。家に帰りたいという思いから、自宅で彼女の介護を始めるジョルジュだったが…。

流石のハネケ監督である。
ハネケ監督がつくる独特の世界観と複雑な精神描写を描く登場人物の行動・言動に、心をつかまれる。
変な劇中曲がないため、作品が引き締まり緊張感が続く。
家に入ってくるハトを逃がすシーンが頭に、こびりついている。
最愛の人でも介護をすることは、恐ろしく負担になる。
ましてや老々介護である。
今は在宅訪問サービスやレスパイト入院など活用できるものがあるが、それでも終わりの見えない介護は精神的に辛いだろう。
現実にも起こりうるテーマや設定の中で、非現実的な不条理をギリギリのところで描き、観る人の心を抉ってきたハネケが、丁寧に描いた愛の形。
誰しもが向き合うことになるかもしれないパートナーの介護的な問題のように見せつつも、それを通して2人の中で起こりうる人間の心の真理みたいなものをしっかりと描いてくる。今回は不条理ではなく、愛の形として。美しいではなく、儚い。儚すぎる。
ひとつひとつのシーンの余韻と台詞の深みがすごい。これはまたいつか見返したい。
ynym00

ynym00の感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます



二度と私を病院に戻さないで
うちの祖母ほぼ同じ
プライドが高くて

うちの祖父もやさしい人
たぶん優しすぎるのと、

占い
健康運
適度な運度をすれば活力が戻る

友人の葬儀
テープでイエスタディが流された話

電動車椅子が来た日

必要なときは私を呼べばいい
たしかにそうだけど、

身体の話をされたくないの
英国風ジョークは御免よ

勝手に車いすを動かすシーン
失われる尊厳への恐怖

入院はさせないと約束した
他の話題に変えよう
例えば?

排泄

鏡を避ける

水を吐き出す
平手打ち
すまない、許してくれ

終始音楽が美しい
老老介護…今後も続く問題か。
思っていたよりシリアスな内容だったけど生活音と人の声のみが流れるリアルな暮らしを感じることができた。
さすがの演技もあってか半分ドキュメンタリーのようにも感じる。
アンネを演じているのか本人なのか分からないほどの溶け込み具合。
完全に世界観に入り込ませてもらった。

介護する側はもちろん大変だけど、
介護される側の精神的な部分も思っているより不安定になりがちだろう。
両者のフラストレーションがバチバチと音を立てていくのがつらいけどしょうがなくて言葉にできない。

誰かが側にいないと生きていけない状態がいつかは来るのか。
介護士は不足しお金もかかるとなると家族の助けしかないのか。
人はいつか死ぬし衰退していく。
弱っていく様を見るのって悲しい。
自分で何もできなくなったときに頭に浮かぶのは尊厳死か。
周りに助けてもらっている分すぐに決められることではないけど。

子供が成長し大人になり老人へ。
老人も衰退し子供のようになる。
小さい頃は子供は親の責任。
大人になると親は子の責任。
ITが進化し続けてもまだ人の手が必要。
この問題の解決はまだまだ先か。

最初フリーズしたかのようなとき時が止まった。
そこからもう怖かった。

年齢を重ねていたらいつかはそんな時がくるかもしれないが覚悟はできているものなのか。
それでも愛があるから一緒に楽しく暮らしたいと自分を犠牲にしてでも尽くす。
生活の手助けや優しい言葉をかける。
それって一生続けられるのか。
毎日って考えると狂いそうになる人もいるはず。
でもあれが私たちの未来かもしれない。
歳を取るの大変だな…。

最初はジョルジュも一生懸命だったけど、
だんだん笑顔も消え作業的になっているように見えた。
早くも限界が近づいているかのような。
そして衝撃のシーン。
あれはどの感情によるものか。
愛…なのだろうか…?
まだ私には分からなかった。

そして1人の寂しさと孤独感は生きる希望を奪うのか。
何かを諦めたのか気力すらなくなったのか。
はたまた願っていたのか。

何も変わらずただシーンとした家が余韻を残して幕を閉じた。

あんなに愛していても限界がくるのか。
難しい…人間も加齢も衰退も。
数年ごとに見ていきたい作品。
その度に自分が彼らに近づくと思うと毎度感想が変わるのかな…。
数年前に鑑賞。


どこの映画館で観たか忘れたけどえらい感動した記憶

愛ってなんだろう

フランス映画観た後って愛とはなんだと考えさせられる


また数年後に観たいと、その時思った映画
shaw

shawの感想・評価

4.4
初ミヒャエル・ハネケ。ここまできてもう確信した。パルムドール受賞作は絶対良作。

まだ若い自分がこの映画から感じれることは非常に少ない。つまり、数十年後に必ず見るだろうということ。

今、ちゃんと言えることといえば、映画的構造とか、表面から伝わるもののみだ。この映画の奥深くにある何らかの感情を生み出す核心部分は、そう簡単に触れられるものじゃない。

だから今、いえるとすれば、特筆すべきは撮影。ダリウス・コンジといえば「オクジャ」のスピーディーな映像がまた楽しかったが、こちらはその真逆。

同じくパルムドール受賞作「ザ・スクエア」と同様、そしてそれを上回る、ワンカット・ワンシーンがとても長い撮影。おそらく全カット数は三桁にも満たないだろう。

最近よく見るカット割、目まぐるしく場面が変わる様に疲れたとき、飽きた時、こういった撮影を見ると、改めてその良さを再確認できる。

登場人物に見事になりきる俳優たちのまごうことなき本物の表情、その全てをしっかりと見届けられる。

また、見にきます。
Aix

Aixの感想・評価

3.6
パルムドール受賞作品、老夫婦の愛を究極の形で描いたフランス映画。監督はミヒャエルハネケ。

スローで、大人向けで、ちょっと意地悪で、上質で、無駄のない台詞とリアルな演出によって際立った映画です。テーマとしてはありがちだけど、凄くリアリティがあります。監督、そして老夫婦を演じた俳優たちの見事なパフォーマンスのおかげでこの映画は持ち上げられていました。映画の内容も考えさせられるものだったと思います。多分、この内容の映画をハリウッドや邦画で作っても失敗したでしょう。レベルの違いです。

今作がどこまで日本人にハマるのか分かりませんが、初めてミヒャエルハネケの作品を見る人には良いかも。エゴや愛をテーマにした作品が見たい人にはオススメです。
あ〜無理無理
上手いとかどっかいった

ありがとうございます、、
まぬ子

まぬ子の感想・評価

4.8
なんつー複雑な映画だ!
ハネケ監督作は初めてだが、この手の作品は監督からの挑戦状だと思っている笑

好きとかそういう次元ではなくて、鑑賞後に波風を立て、濁し、澱が残る。
はっきり言って、全然スッキリしない。それでもエンドロールは流れ始める。
何度か観ないと深くは理解できず、それでも、何度見てもたぶん答えは出ない。感想は少しずつ毎回変わるとおもう。
理解ができないのではなく、理解が追いつかない。そう、これが巨匠系映画(笑)


人間の死とはまた別物だが、病死した飼い猫の最期を思い出した。
腎臓を患った愛猫の病床は相当ひどいもので。最後に抱いた時の軽さがあまりにショックで、未だに腕に感覚が残っている。

なぜ水すら拒むのか?そんなに自分の思いやりが気にくわないのか?
こちらの思いやりを受け入れてもらえない苛立ち、もっと一緒に居たいという気持ちの押し付け。
その葛藤が、病床に寄り添う者すらも蝕んでいく。
それでもいざ死に顔を見ると、人はこれ以上苦しまなくて済んでよかったね、と心から安堵する。
愛する者が苦しみから解放された事へ。けれど、多分それ以上に自分に対してでもある。
生き延びて欲しいと思うのはエゴか愛か、私には分からない。

一緒にいたいという感情を愛というならば、愛はずいぶん一方的だ。
また、苦しみからの解放を「救い」というならば、彼らの場合、紛れもなく死は救いだと思う。だとすると、「愛=思いやり」じゃないのだろうな。愛と救済は両立しない。

愛は一人では成立しないように思えるけれど、成立するとおもう。
あくまで、対象へ抱くものであり、受け手と送り手の愛の形が同じではないから。
依存されることに存在意義を感じ始めたジョルジュは、彼にとって、妻からの愛を確認する手段が「依存=必要とされるか否か」になってしまったんじゃないかな。
妻への愛の形が変わり、また、妻へ求めるアンサーも変わる。彼の求める「妻からの愛」が、本当にアンヌの愛かどうかは問題ではなく。


「映画の内容は忘れたが、当時の気持ちは覚えている」
本作で感銘を受け、絶望し、ため息をつく我々に、ハネケ監督はどんな気持ちを植え付けたかったのか。

# 231/2018
miyu

miyuの感想・評価

4.5
登録し忘れてた。
リアリティがあって、みていてかなしいところがあったけど後になっても印象が残る映画だった
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