原作は中上健次の短編連作集。
筋だけを追うと、まず「路地」という場がある。「中本の一統」と呼ばれる血筋の因縁(身も蓋もない言葉で言ってしまえば、ヤクザ者の痴情のもつれや犯罪譚)を、産婆であるオリュウノオバが語っていく、という話。
ただ、この「路地」という場そのもの、オリュウノオバの「語り」そのものがなによりも重要なのであって、それが表現されているか?といえば疑問符をつけざるを得ない。映画化はかなり難しい、というか不可能じゃないの?と思っていたからこそ気になっていた訳だけども、あーこうなっちゃうよねやっぱり。としか。