三上ぱんだ

リンカーンの三上ぱんだのレビュー・感想・評価

リンカーン(2012年製作の映画)
2.9
あっさりとしか予習していなかったので最初の方は混乱した。リンカーンの成し遂げたことを観ていくということもそうではあるのだが、「いかにして賛成させるための有効票を得るか」ということについてのかなりの政治ドラマだ。民衆からでなく、内閣内部の人間から票を集めるタイプのってなかなかに泥沼だ。みんながみんな同じ理由で賛成否定の立場でいるわけではないから、いかにその中庸意見をとって自陣に加勢してもらうかの交渉がなるほどなあこんなことしてるのね、と感心した。現在の政府も結構普通にこういう本人たちの交渉を行ってるのでしょうか。一人一人の一票が決議の結果を大きく変えるというあたりまえのことを実感させられる。

リンカーンという人物については教科書的にしか知らなかったのだが、このたび調べたらインディアンは迫害していたり、結局法案も戦争に勝つために利用したと考えるとウーンってかんじだ。現在の世界としては結果的に彼が推進した法案はよいものになっていることは間違いないが、彼自身を称賛することはあまりできないかな。だからこそこういいとこどりだけを映画にされるとそれらのよくない事実を良いことで上塗りをされるようであんまりいい気はしない。

冒頭でデハーンが兵士Aみたいな感じで普通にでてきててびっくりした。その隣の人は『インセプション』の裏切った仲間だし。
ていうか、リンカーンのwikiを見たら「ヴァンパイアハンターである」とあったんだけど、まじで?
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