いっせい

カルテット!人生のオペラハウスのいっせいのレビュー・感想・評価

4.0
音楽家にとっての引退とは何か。ビーチャムハウスは引退した音楽家たちが多く入居する老人ホームでの物語。
その路一筋の人間がその道から外れたとしてもプライドや経験だけは色あせる事はない。特に音楽家に於いてはその傾向が強いのだろうと思う。かつての栄光の姿と今の自分とのギャップに苦しみ頑なに歌おうとはしない往年のプリマドンナ、ジーンを旧友3人が最後は温かく迎え入れるシーンは微笑ましい。4人で歌う歌劇「リゴレット」の四重唱「美しい恋の乙女よ」をはじめとする劇中に奏でられるクラシックもまた癒し。
キャストは全て音楽家たちによるもので演奏のシーンもリアルで心地よい。
歳を取る事が引退につながるわけではない。生涯現役でありたい。
いっせい

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