きの

茶の味のきののレビュー・感想・評価

茶の味(2003年製作の映画)
4.8
震えた、、。気になってたけど見れないかな〜と思ってたから、アマプラで見つけて天才、、!ってなった。
人にオススメするとは思わないけど私はめっちゃよかった。評価見たら5と1の二極化みたいな感じだったし。

うつくしいものとかかっこいいものを作れる人よりも、キモいものを作れる人のほうがじつは才能な気がする。凌駕した先にキモさとか混沌とかがあると思うし。ほんとこのキモさかげんがねー、センスに溢れてる。才能、、これは真似できないなって。キリンジみたいな感じ。

さっちゃんめっちゃ整ってて謎なとことかハジメがめっちゃふつうなとことか(でも優しくてこんな奴がサイコーのやつだと思う)おじいの強すぎるキャラとか、、ほんとこのバランス感覚秀逸すぎる。大好きすぎる。
好きな人のために傘をあげられるかっていう思いやりにぐっとくる、、。やさしさとは。
小学生の朝礼。森の中。それでいてなんだか自然、風が感じられるくらいに気持ちいいのがふしぎ。
あとこのビジュアルね。どこもビジュアル良すぎてそれだけで見てられる。昭和感もいい〜。

へんな場所みーっけ、とか、へんな人みーっけ、とか、それを一人でこっそり体験して、なんか嬉しくなる感覚。そんなものが凝縮されてたり。なんか一人で盛り上がって息切らしてチャリこいで帰ってみたり、そういう子供だけの感覚がつまってる。すてき。
何を考えろとかじゃなくて、こどもワールドを感覚を、蘇らせてくれる。ノスタルジー。
たぶんくまのマックがいてときめいた。

時間を忘れてわくわくすること、それって子供にしかできないことなのかもって思うと、ずっとこどもでいたくなる。
みんな一人一人の物語、が連鎖的に進む。そういう構成とこんなユーモラス。
こどもとおとな。幻想と現実。その対比。
やっぱ夢と現実が交錯するような世界はすてきすぎ。というか好きだなぁー!
ハジメみたいなこどもでいたいしお母さんみたいな大人でいたいしおじいみたいな年寄りになりたいし、この世界にいきたいや。

久しぶりのワクワクする映画。
そしてまさかあんなブワッとさせられるとは。
あー唯一無二!こんなものまた観させて!って思うけど、また作ってとは言えない。こんなんたぶん作れないよ二度は、、!いやひとつだからこそいいんだよ!うー。
きの

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