ユグドラシル

ライオン・キング2 シンバズ・プライドのユグドラシルのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

🌸content🌸
ディズニーアニメーション作品の続編は劇場では上映されず、ビデオ発売のみのものが多くある。
この作品もそうだったのもあって映像のクオリティは1より劣るのと、色使いもかなり違うが目が慣れたらそこまで気にならない。
シンバが冷たく感じるシーンもあるかもしれないが、落ち着いて1を思い出して欲しい。
シンバにとって最愛の娘キアラが仲良くなったのが、父親の仇であるスカーの後継ぎコブということで葛藤がやばかったと思う。
そして非の打ち所がない王様だったムファサの存在によるプレッシャーと、逆に今はいないということからの不安。無理。抱えきれん。
あと、打ち解けてきたキアラとコブが星を見て話すシーンで、お互いの育ちの違いが明瞭化されて苦しい。
最高に感謝しているのは、1でのメインキャラの吹き替えキャストが続投してくれたこと。

🦄character🦄
やっぱりコブ。
幼少期からジラの洗脳教育でシンバへの憎しみを植え付けられたにも関わらず、無意識に愛とか優しさとかをしっかり心の中にしまっていて、キアラの前でそれを少しずつ出していくのが素直で微笑ましい。
その性格だからか最初から最後まで自分の心に正直に行動し、キアラやシンバだけでなくジラにも向き合おうとしてえらい。かっこいい。
欠点を挙げるとすれば、シンバの話を聞いてる間に大事なことを話せず待ち伏せされて手遅れになったり、シンバもヌカも助けようとせずうろうろしてたりとあんまり機転が効かず頭が良くないこと。
でもそれも素直さゆえの抜けている部分なのかと思うと許せる。

🦋music🦋
音楽に関しても1よりは劣ると感じざるを得ないが、もちろん素敵な楽曲ばかり。1が良すぎてそれを超えられていないだけ。
特に「Upendi」はキャッチーなメロディーラインと歌詞だけど、キアラとコブがお互いの愛に気づく大切なシーンにしてはそれが安っぽさと軽さを出してしまっている気がする。でも結局かわいくて好き。
後半の「Love Will Find a Way」でしっかりしっとり重めに愛を確かめ合うシーンがあることを考えると、バランスが取れていていいのかもしれない。
しかし挿入歌でほとんどの人が1番印象に残るのは「My Lullaby」ではないだろうか。
1で言うところの「Be Prepared」でこちらはファンの中でかなり評価の高いヴィラン曲だったが、2でのヴィラン曲となるこちらも、暗くて不安な気持ちになるコード進行・頭から離れないメロディー・残酷で少し怖い歌詞がクセになる。