うめ

モリー先生との火曜日のうめのレビュー・感想・評価

モリー先生との火曜日(1999年製作の映画)
4.3
スポーツジャーナリストとして忙しい毎日を過ごすミッチ。
ある日、何気なく見たテレビに映っていたのはALSを患うかつての恩師モリーだった。
「必ず連絡する」
守れなかった卒業式での約束。
16年振りの再開がもたらす救い。

愛を、死を、人生を語るモリー。
しかし、その言葉に押し付けがましさはまるでない。
経験した者としての思いを率直に語り、共に戦い、叱咤し、エールを送る。
だからこそ「プロフェッサー」ではない。
「コーチ」なのだ。
そんな彼にも秘められた深い心の傷が…
『愛を欲する者』としての姿。


ミッチも売れっ子としての地位を築きながらも…
徐々にすれ違う恋人ジャニーンとの関係。
思い切ってモリーの元を訪れ、話すうちに気付き始めるもの。
分かっていながら目を背けていたんだと。
自分が『愛を恐れる者』だということにも…


二人は師弟であり、友人であり、隠してきた心を打ち明けられる唯一の存在でもある。
語られる多くのテーマは、みんなが疑問を持ち、悩み、苦しんで事ばかりだ。
そんな綺麗事じゃない部分もあるかもしれないけど、ガツンとくる熱いメッセージの数々。
モリーの言葉は観ている私達の胸を震わせる。

止まっては流れを繰り返す涙。
「愛」って言葉の意味を私も考え直してみよう。
そんな思いにさせてくれた、素晴らしい映画でした。
うめ

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