Unboludo

グッバイ・ファーストラブのUnboludoのレビュー・感想・評価

グッバイ・ファーストラブ(2010年製作の映画)
-
いや〜フランス語は分からないんで何言ってるか分からなかったんですが、ミアハンセンのベストだった

これ以降の作品同様いつものミアハンセンの映画のように、時間を「流す」。喪失というテーマは常に彼女の映画にあるが、死や別れという、瞬間としては映画的に絶対的な事件性はフレーム外に排除される。彼女の映画でそこにあるのは、その事件に事後的に置いてかれた主人公であり、同時に置いてかれた状況に我々も置き続ける。主人公は歩く、どこからどこかへ行くのを我々は度々見届ける。度重なるパンショットが役者を捉えるが、それはまるで人の流れに対してはカメラもが置いていかれるかのよう、活劇のようにカメラが物語を語ることを許さない。主観ショットや映画的瞬間の構成なんて存在しえないその倫理感が好きだな。
ただ坦々と恋物語が語られる中でも、前半部分の若いカップルのエモーションが瑞々しくもモーションへと昇華されているのは以後のミアハンセンではなかなか見られないし、トリュフォーやブレッソン的なものも見られるのは、とても興味深い次第だった。

そして貼られた伏線、帽子がスマート
Unboludo

Unboludo