凶悪の藤さんのレビュー・感想・評価

　白石監督の初期の作品。かなり胸糞のノンフィクション作品として有名なので鑑賞したが、個人的にはあまり胸糞には感じなかった。むしろ借金まみれの年寄りに酒を呑ませ続けて殺害するシーンは自業自得と思い爽快に感じてしまった。
　事件が埋もれてしまうことに怒りを感じている主人公の山田孝之には感情移入できずに、ただ自滅していくように思い主人公パートはただ退屈だった。
　残虐シーンは「死刑にいたる病」の方がグロかったが、凶悪犯を演じたピエール瀧とリリーフランキーは怪演で良かった。