面白い!
ピエール瀧の凶暴性
リリー・フランキーの狂気と冷酷な悪意溢れる表情山田孝之の事件にのめり込んで光がなくなっていく瞳
それ以外にも被害者の家族や山田孝之の家庭の陰鬱な空間により一貫して作中に緊張が張り詰めてる
山田孝之は家庭が崩壊してもなお自分の正義を貫いたにも関わらず、初めからピエール瀧の手のひらの上で踊らされていたという皮肉
裁判で証言中のピエール瀧を見つめるリリー・フランキーの“凶悪”性溢れるドス黒い表情は思わずニヤけた
生きて罪を償い、生を実感しようとするピエール瀧に一喝する山田孝之も痺れたと同時に哀れでもあった
お義母さんに暴力を振るい、果ては罪悪感を感じなくなった孝之の妻
そしてラストのリリー・フランキーのセリフ
「俺を1番殺したいのは被害者でもない。おそらく須藤(ピエール瀧)でもない。」(面会室の窓ガラスを指で2回叩く)
面会室の窓ガラスには孝之が反射して写り、まるで囚人側に孝行がいるようにも見える
ラストはリリー・フランキーが面会室から退室し、孝之の正面から引いていくアングル
このとき思ったのは、リリーが退室した後ドアが閉められたにも関わらず、孝之の正面から引いていくとき、リリーが出た扉が開いていた
これはまるで孝之が囚人側にいるかのように感じた
お義母さんに暴力を振るう奥さんや、リリーを殺したい孝之、囚人側にいる孝之
この作品が1番言いたいのは、ピエールやリリーのような悪人に関わらず、悪意、“凶悪”性は誰しも意図せず持っており、気付かぬうちにその“凶悪”性に支配される可能性がある、ということなのではないか
配属先でお酒好きとか言っちゃったけど飲み会でこの映画のジジイみたいに飲まされたらどうしよう
あとおっぱい見れて良かった