感想ぶっこみます。
最高の作品です。
なんせ恐ろしく、凶悪な作品。
タイトルが出るまでに凄まじい凶悪なシーンの連続。
これからなにが起きて、どうリリーフランキーと山田孝之が絡んでいくのだろうとワクワクさせられた。
根っからの凶悪で自分の損得でしか動かない須藤と木村、対照的に損得とは関係なく事件に突き動かされていく藤井。
ガラス越しでの描かれ方や現在と過去に切り分けることにより、この対称性が非常に際立っていた。
事件の酷さと、それを追っていくにつれて、自らも麻痺していく、主人公、主人公の妻が殴ることに楽しさを覚えていくのはこの映画を見ている自らに重なる様になっていて恐ろしかった。
先生が関係ない殺しを告白しようとして須藤と藤井の二人が爆笑するシーンは自分も笑ってしまうと言う恐ろしさもこれに重なる。
上記しかり、随所に挟まる、ブラックユーモアが吹き出してしまう様なものばかり。
人を殺すことを軽く感じさせてしまう、映画上何度も出てくる、ぶっこむ。
人の肉を焼きながら、肉の焼けるうめえ匂いがするなあ。からのクリスマスパーティーのチキン。
老人ホームを見ながら、油田。
セリフが非常に印象的で、須藤と木村のキャラクターを印象付けるとともに、非常に愛着が湧いてしまった。
凶悪で悪烈で魅力的なシーンはいくつもあったが、酒を飲ますシーンは圧巻。
ピエール瀧さんとリリーフランキーさんにしか目がいかなかった。
あの場にいたらあの若者二人同様、硬直してしまう。
白石和彌監督、こんなおぞましい事件を最高のエンターテイメントにしてしまっていることが素晴らしい。作品チェックしていきたい。