日本のアニメーションの歴史を調べたら、この映画に辿り着いた。
制作されたのが戦時中の海軍からの依頼らしいが、所々に当時の状況が忍ばれる。
植民地で島民に日本語を教える。
何気にサルタ隊員の教える『あいうえお』の唄が耳に残る。
戦地の兄へ、弟からの手紙が届くが
『ボクハ、ニイサンノ、オテガラヲ、マッテオリマス』
と、弟が兄さんの帰りではなく、手柄を待つ。
敵の描き方が酷い。フニャフニャしている。
動物の描写を見て手塚治虫のジャングル大帝を思い出した。
後半、絵柄と雰囲気がガラッと変わり海賊が出てくる。そこからは正に戦意高揚。サンタ隊員たちが銃剣を持ち、機関銃で撃ちまくる。
ちらっとポパイとブルート(ほうれん草の缶詰を食べた後なのに、ポパイが降参してる)が出てくるので、お見逃しなく。
戦況が悪化する中の制作、海軍からの検閲。など作品を鑑賞しながらも私的な推測や感傷が入り、日本のアニメーションの歴史に触れると同時に、日本の負の歴史に触れることになり、観て良かった。