桃太郎 海の神兵の作品情報・感想・評価

桃太郎 海の神兵1945年製作の映画)

製作国:

上映時間:74分

3.3

「桃太郎 海の神兵」に投稿された感想・評価

hideharu

hideharuの感想・評価

2.6
2018.6.14 DVDで鑑賞。
今回、イギリス版のDVD&ブルーレイのコンボ版を購入して見ました。イギリスでこんな作品が発売されるのにも驚きですがカンヌのクラッシックコレクションに選ばれているのにもビックリ。

昭和19年12月完成、公開は翌年の4月というまさに終戦間近。
海軍省が後援した戦意高揚アニメ映画で日本初の長編アニメーションらしいです。「白蛇伝」じゃないんですね。

桃太郎以外のキャラは動物です。犬、猿、キジは勿論ですがそれ以外にも熊やらウサギなども出てきます。
まずは出兵前の里帰りの描写からはじまり、南の島と思われる場所で基地を作り、現地人に日本語を教え、そしていよいよ鬼ヶ島に奇襲をかける。
鬼=白人で途中いかに白人が東南アジアの国を騙して搾取していたかを子供にも分かりやすく説明しています。
敗北した鬼たちが桃太郎から尋問を受けますが姿かたちは白人でも頭に角があります。
その頃、日本では子供たちが次なる兵士になるため訓練を受けてましたとさ。

やたらと態度のデカい桃太郎には違和感が感じられます。

すでに8年前にディズニーの「白雪姫」がアメリカでは公開されていることを考えればこちらはあまり良い出来とは言えないものの終戦間際の物資の不足している中で制作されたと考えれば仕方がないのかなぁと。
当時の、子供達が この作品を観て 大きくなったら立派な兵隊さんになりたい なるんだ❗❗とか思いながら見てたのかと思うと心苦しい。色々と考えさせらるアニメでした。出てくるキャラクター達は 可愛いのに😅
nori007

nori007の感想・評価

5.0
終戦間際の焼け野原に残った映画館で公開された日本初の長編アニメ映画。当時の制作環境は人員も徴兵され、フィルムも無く、絵を描く紙すら困窮し、度々空襲にもあいながら作られた魂の映画。これは瀬尾光世氏、政岡憲三氏の持てる技術を総動員して作られた作品である。そこに描かれるのは動物たちのミュージカル。そこに桃太郎が登場し、白人に侵略された島を開放しに向かう。そこにはかわいい動物たちや精巧な航空機。今につながる日本アニメらしさがすでに確立されている。

本来であるなら敗戦後のGHQの命令により、焼却処分されてしまっていた作品であるはずなのだが奇跡的に倉庫から見つかった、まさに幻の作品なのだ。現在こうして見られることに感謝。
色々と衝撃&貴重な作品。桃太郎がまさかの軍事プロパガンダ映画になってるとは...。

「アイウエオの歌」が脳内ループして頭から離れない😄
キャラクターデザインとか時代背景的なものは置いておくとして完成度がかなり高い。
降下作戦のシーンとか普通に泣きそうになる。
今の時代に見ると、殖民の歴史を感じる。
アジアを日本がどのように見ていたか、どのように見させるためにこのアニメを制作したか。

かわいくも、重く受け止めるべき、日本の歴史。という意味のスコア。

歌がトラウマ。一度聴いたら頭から離れない。これこそがプロパガンダ。
Lizzy

Lizzyの感想・評価

3.5
まさか桃太郎をプロパガンダ映画にするとは、、、って感じでした。
惡

惡の感想・評価

3.0
横移動で物語が展開するのではなく手前→奥の登場人物の往還を繋ぐことで物語を見せている。バストアップで枚数を抑える現在のTVアニメーション見てる人からすると本作のロングショットでひたすら膨大な登場人物が右往左往する(しかも別にそこまで動く必要がない笑)本作は新鮮に映るかもしれない。
細田守が出てきたときに影なし作画云々と語られてイマイチ理解できなかったが、本作をみれば、アニメーションにおける影の働きがわかる。アニメーションは影こそが主役だと言わんばかりに、影の運動の喜びで溢れている。つか影絵パートまで出てくるし。

滑舌悪すぎるガキが声優やっているため、非常に内容を理解しにくい。
mitakosama

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3.1
桃太郎の海鷲との連作。尺が1時間強ある立派な長編映画。とはいえ、長くなったぶん冗長になった印象もある。

序盤は休暇で田舎に帰省していた犬猿キジの話。
水兵さんは子供に大人気。武勇伝を聴かせる猿。

滝壺に落ちそうになる子供をアクロバティックに助けたりもする。けっこうアングルが凝ってる。今見直すと白蛇伝より構図が複雑なんじゃないか?

中盤は南国のどこぞの島での駐屯。伐採して丸太小屋を建てたりする。
現地人ならぬ現地動物に読み書きを教えたりするのが「アイウエオの歌」ただ♫あいうえおかきくけこ♫ってだけの歌詞。これを50音やって濁音もやって「わゐうゑを」まで歌って、もう一回「あいうえお」から始まったのは笑ったなぁ。
2コーラスをフルで歌いきったからね(笑)

終盤にやっと戦闘。パラシュートで降りたち、鬼と言う名の角の生えた米兵を蹴散らす。
パラシュートを畳む所からすごい細かく描写してる。軍事描写は本当に丁寧に作画してるわ。
フニャッフニャな米兵が停戦を申し入れるが、桃太郎は「全面降伏か徹底抗戦だ」と勇ましく恫喝するぞ。
うーん。まさにプロパガンダ。

全体的には変な所だらけなんだが、たまにドキッとするような上手い作画や演出があって唸らされるから悔しいな。
akinaki

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4.5
戦意高揚という名のもとに作られた見事な反戦映画。前半の郷土愛の名のもとに描かれた平和への渇望や、後半の愛国魂の名の下に描かれた残酷描写により痛烈に軍国主義を批判している。この作品で漫画、動画業界を志した巨人も多く、人財発掘という意味でも多大な貢献を果たす。
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