ロメロ信者で『ゾンビは走っちゃダメでしょ』が持論の私としては、映画『28日後...』以後走るゾンビをみる度に複雑な気分になります。まだ『28日後...』はゾンビとはいってないので受け入れられたけれど、ゾンビが走るなんて理屈的に納得できません。確かに走るゾンビはより観る者の恐怖心をあおりスリリングな展開で面白さが増すけれども・・・。
この映画も、人より走るのが速いんじゃないかと思うぐらいゾンビが大量に走り廻るわ、漫画『進撃の巨人』に出てくるような壁も大群のゾンビで乗り越えていくわとゾンビのスケールが半端なくアップしています。絶望しかない恐怖。
脚本がもうぶっとびすぎて、もはやゾンビ映画ではなくコメディ映画の域へ。例えば、
・世界を救うべく天才ウィルス学者が定番のゾンビに襲われて殺されるのではなくて、床に滑って護身用に持っていた拳銃を誤発射しその弾に当たって死ぬ
・音に反応するゾンビなのに街中の住民が歌をうたいだし、それを止めようとしない軍隊。当然、ゾンビが襲ってきて街中パニックとなる。
・飛行機が墜落しても死なない不死身のブラピ
・数ある病原体の入ったウィルスから見事1発で当たりを引くブラピの強運
・週刊少年ジャンプの打ち切り漫画のようなラスト
などなど、ツッ込みだしたらきりがありません。まだまだ、いっぱいあるんだけど頭をバカにしてみると不思議に面白い。何も考えずに観るのがこの映画の楽しみ方かな。
