このレビューはネタバレを含みます
フィクションだからと心を落ち着かせるしかないが、子どもが可哀想という気持ちは捨てられなかった
このような秘密を抱えてしまった場合、
真実を知った上で知識を武器にして生きるというのが理論的には理想でも、人々の思惑が錯綜してその真実にありつくことが難しかったり、自己嫌悪や自己否定に向かってしまいそうな
そして無知は罪なりということを考えさせられもした。
あの歳の子どもが自らの知恵で利用されるのを回避すべきという意味ではなく、現代社会にも様々な間接的に加害者になりうる構造が存在する。本作は家族愛のために子どもに殺人の一端を担わせてしまうほど視野が狭くなったという悪意と言い切れない部分があるが、世の中は善ばかりでない。
博士との思い出で智は力なりと学べた。