cherry

俺はまだ本気出してないだけのcherryのレビュー・感想・評価

3.3
主人公である大黒シズオを演じた堤真一のぐうたらして、だらしない姿が私の父とそっくりすぎて観ているのが嫌になった。
でも似ているとは言っても、今作の堤真一みたいにユーモアは無い笑

自分だって本気を出せば、やる気が出たら、いつか認めてもらえる瞬間が来たら、そんな言い訳ばかりする彼を描いた作品で、彼の言う言葉の一つ一つが面白くて楽しく観ることができた。
それだけ自由に、自分の好きなように生活している彼を観ていると、嫌になることもあったけど、彼の愛らしい部分を多く描いていることで彼のキャラクターをかえって好きになってしまうような感覚があった。

また福田雄一監督作品でお馴染みの山田孝之、賀来賢人、ムロツヨシ、佐藤二朗らが出ていて、すごく面白いのに少ししか出さない、あくまで脇役であることが良かった。

漫画家を目指している彼が作る漫画は絶妙に面白くなくて、それがちゃんと伝わってくるのがすごい笑
家族は、彼が前のように働く事を半ば諦めていて、いつまでたっても夢ばかり見ている彼の事を呆れながらも、それでも見守り続けるところに温かさを感じた映画だった。
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