ジョニリミラ

リアリティーのジョニリミラのレビュー・感想・評価

リアリティー(2012年製作の映画)
3.5
マッテオ・ガローネ監督による2012年のイタリア・フランスのドラマ映画である。リアリティ番組に出演し、徐々に夢と現実の区別がつかなくなる男が描かれる。第65回カンヌ国際映画祭で上映され、グランプリを獲得した。

夢って、そっちの夢かい!!!!!!!
幻想的なポスターヴィジュアルと奇怪な結婚式シーンから始まったので
ドラッグクィーン絡みで面白い展開を見せてくれるのかと思えば、
コメディと思えるのは最初と途中途中入る特徴的な音楽
非常に恐ろしい胸糞悪い映画でした…
大体前半を見ていて後半の予想はできたけど、ここまで振り切った異常さを見せつけるとは…

特にテレビ執着世代ゆえに、こういうドリーム系は心が痛い…アメリカンなオーディションなんかを見ていると、こういう妄想たまに描いたりしちゃったり…?!
そんなときを思い出してゾワゾワと恐怖と吐き気が湧き上がりました…

こんなに気持ち悪い、というか羞恥というか、当人の気持ちも他人や家族の気持ちも覗けるのは非常に良くできたといってもよいのではないかと思います
特に後半にかけての執着心MAXの目力や、所構わず妄想に耽り、他人までも巻き込み勝手に話しかけてしまうシーンなんか
恐ろしい以外の何物でもない…!

映像美が特徴かと思いきや中身重視でした、テレビっ子世代、アイドル戦国時代、そういう方々には耳が痛くなりそうな、
危機感に煽られる映画でした
すごくいい映画なんだけどできればもう見たくない映画の1つに選抜されました…