じろちぃ

智恵子抄のじろちぃのレビュー・感想・評価

智恵子抄(1967年製作の映画)
3.9
岩下志麻の自然な狂人っぷり、堪能。

純愛。
うらやましくなるほどの純愛。
ここで描かれるのはまじりっ気のない愛の物語。

しかし実際はもうひとり重要な登場人物がいたはず。光太郎の愛人。
智恵子発症の引き金になったのは光太郎の浮気だったという説をどこかで聞いたように思うのだがネット上にはあまりそのような情報はない。記憶違いか?
まあ今更真実を暴かなくてもいいぐらいには時が経っているし、美しい夫婦の物語として完成しているので深掘りする必要もないのだが。
ただもし愛人が存在し、智恵子がそのことを知ってしまったとしたら…
病気になったのではなく、彼女が生涯をかけて狂人を演じたという愛の狂気を描くのも、映画としては面白いのではないかな、などと勝手な妄想をしてみたり。
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